2008年9月30日火曜日

ひょっとすると、アメリカの崩壊?

 今、目にしつつあるのは、ひょっとすると、「アメリカ」の崩壊なのではないか。ブッシュ大統領が就任して間もなく、世界貿易センターのツイン・タワーが崩壊するのを見た。今やアメリカそのものが崩壊しつつあるのではないか。底知れぬ金融危機、それへの対処になすすべがとれないでいる大統領と議会。経済のことはよく分からないが、規制をとことん撤廃し、政治関与を最小にするという市場主義に踊り狂った、そのあげくの果て、何かがここに崩壊しつつあるように思われる。

 この危機を救うために、ブッシュ大統領と議会首脳は7000億ドル(70兆円)の公的資金を投じて不良債権を買い取ることを柱とする、金融安定化法案に合意して、急場しのぎができたように見えた。しかし、米議会下院がそれを否決した。僅差ではなかった。ウォールストリートで大金を稼いでいる連中がしでかした不始末。その穴埋めに、なぜ米国一般市民の税金を投入しなければならないか。選挙を目前にした議員たちが否定票を投じたのも分からないではない。それが民主的議会制と、世界的規模に達した資本主義経済との間にある大きなギャップだろう。

 7000億ドルの公的資金がどれほどのものか。昨日も引用した雑誌TIME(09/10/6号)が、具体的な目安を与えている。

・米国民一人あたり2300ドル(23万円)の負担。1世帯あたり6200ドル(62万円)。
・50万ドル(5千万円)以下の所得の人の所得税全部を注ぎ込むこと。
・米国の国防、財務、教育、国務、内務、軍人恩給、宇宙の年間費用全部。
・アメリカのすべての車のガソリン代、16ヶ月分。
・アメリカのすべてのプロスポーツチームを買収し、それぞれに新しいスタジアムを作り、各チームごとのプレイヤーに2億ドル(200億円)を支払う。
・世界17位程度の国のGDP分。たとえばオランダのGDP。
・しかしながら、米国の財政赤字累積額のたった7%に過ぎないともいえる。

 世界を断然リードする米国といえども、これだけの巨額負担にたじろいだのだろう。そういえば、TIME誌のコラムニスト、Joe Klein は、これとほぼ同額(6500億ドル、65兆円)をイラクの戦費に費やしたことと併せて、ブッシュ政権は、ツインタワーの崩壊で始まり、この二つの1兆ドル負債ツインで終わったとコメントしている。

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