茨城県の北部、奥久慈渓谷にある袋田の滝は、水量も落差もさほどではないが、「四度の滝」と呼ばれるとおり、四段に変化に富んだ姿で落ちるさま、とくに最下段が約70メートルの幅で流れ落ちるのを間近に見ることができることから、名瀑として知られ、訪れる人も多い。冬季には滝全体が凍結することもある。この滝を見るには長いトンネルを経て、観瀑台に至る。ここは滝の下部を見るには絶好の場所にあるが(上の画像)、上のほうはよく見えない。
今回エレベーターが新設され、これまでの観瀑台より50メートルほど高い位置にあるデッキに登り、上から滝全体の眺望をえられるという。9月13日にオープンしたばかりである。テレビなどで放映されたこともあり、地元住人(水戸から車で一時間半)としてはいち早くいってみたくなっていた。月、火と前エントリーに書いた事情から東京に出かけていたが、好天はどうやら水曜日しか期待できないらしい。思い立って昨日出かけてみた。軽自動車三菱アイによる初ドライブもかねていた。
週日とあって、さほど人出はなかった。トンネルを抜けると、展望台いっぱいに幅広く最下段の滝が拡がっている。その迫力は絶大である。久しく訪ねていなかったので、改めてこの滝の凄さを再確認する。新設のエレベーターに乗る。待ち時間なしだが、ひっきりなしに人を運んでいる。普通の建物からすると8階から10階分ぐらいだろうか。ちょっと時間がかかる。降りると三段のデッキがある。最上段に駆け上がる。
一目見て、がっかり。期待しすぎだった。これまでの観瀑台から高さ50メートル登り、滝の最上部とほぼ同じ高さから滝全体を見降ろすことができると思っていたら、滝の下半分は木々の茂みに隠されていて、部分的に見え隠れする程度(次のエントリに画像を)。滝の全貌が見えるわけでない。エレベーターと展望デッキが設けられた位置は、これまで観瀑台の真上ではなく、かなり滝から後ろに引いた位置にある。その分だけ滝とは距離ができたし、景観を害さないよう、滝に対面する崖の茂みの中に隠されている。たしかに、下からよく見えなかった上二段分の滝はよく見える。それが、この新観瀑台の存在価値だが、下が見えないのは興ざめだった。間もなく紅葉のシーズンとなる。このあたりは紅葉の名所である。滝を見るのに今は邪魔な木々が、紅葉すれば、新観瀑台から見る滝の姿にむしろ趣を添えることだろう。
滝見物のついでに北の大子(だいご)温泉にいたり、宿で温泉を楽しみ、一泊してきた。帰りは雨だった。三菱アイによるドライブは、軽自動車とはいえいい走りで、長距離ドライブもこれならできるなと合格点。これからこのかわいい車で少し出回ってみることにしよう。
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