数年前に4、5日ほど滞在したリスボンを再訪するのは、このクルーズの楽しみの一つでした。それも今度は海からのアプローチ。テージョ川の河口に入ると、4月25日橋の大架橋が見え、岸壁沿いに発見のモニュメントやベレンの塔など見知ったあれこれが、海側からの眺望として見えてきます。その向こうにリスボン市街の丘の連なりが、レンガ色の屋根や白い壁のモザイク模様を描いています。
停泊後は、自由行動(といっても日本人10人余りは、ほとんど一緒に行動)。トラムやケーブルカーを使ってあちこちし、何年ぶりかのリスボン再訪を楽しみました。活気があり、人間くさく、何か昔の東京にいるような懐かしい感じにもなります。起伏が多い街を市電が縦横に走り回り、丘に上がれば、向かいの丘や海が見え、街には人々行き来し、夜ともなれば、通りにテーブルが並べられ、ワインを飲み、食事を楽しむ人々がゆったりとした時を過ごし、魚の匂いがし・・・と、懐かしさを助長するような要素に溢れています。
スリに警戒しながら市電に乗り、大航海時代、冒険心に富んだ船乗りたちが、生きて帰れるかわからない航海に出かけた岸壁に建つ雄大な記念碑を見にいきました。また、いくつかのケーブルカーや市電を乗り継いで、時間の許す限り、この街の魅力を見歩きました。
日中の気温が31度と、これまでの北部ヨーロッパの涼しい気候に慣れた身体にとっては、出発前の日本の暑さを久し振りに思い起こす日でした。おまけに完璧な晴れで日差しが強く、自力で歩き回るのにかなり疲れました。
夕食には何をおいてもまずビール。大ジョッキを二杯もお代わりして渇きを癒しました。航海に出てはじめての船外での夕食。リスボンとなれば、イワシが食べられるはずと、探し当てたレストランの屋外席で大ぶりなイワシを焼いたのを食べ、醤油と大根おろしが無いのが残念でしたが、久し振りに日本食らしい食材にありつき大満足。
写真は夕食を終えて、夜遅く、クルーズ船の停泊している埠頭まで送り届けてくれるシャトルバス乗り場へ向かう途上のもの。リスボン中心街を南北に走るアウグスタ通り。その南端にある凱旋門と、その先のコメルシオ広場に建つ騎馬像が見えています。街路には大理石の切石が敷き詰められていて、それが磨り減って、ツルツルに光っています。
-- iPadから、大西洋から地中海に入るあたりで
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