2010年8月30日月曜日

北海を航行中




昨夜、ドイツのキール港を出て、北に向かい、デンマークの島々の間をぬけ、今朝がたデンマークの北端を過ぎ、西に向かい北海を航行中です。

一昨日、28日(土)、夕刻、コペンハーゲンにてクルーズ船に乗船したのですが、、船内生活に溶け込むのにけっこう忙しく、また昨日はキールからリューベックに出かけての観光などがあり、旅先通信を書くのが遅くなりました。今日は終日航海の日で、やっと暇ができました。といっても、航海の暇つぶしにエクササイズやその他もろもろの船内活動があり、妻はそちらに向かったのですが、私はキャビンに留まり、この報告を書こうとしています。

天候には恵まれ、今朝も晴天、北海の何も見えない大海原をイギリスのドーバーに向かい航行中です。明朝8時頃着いて、カンタベリーなどを観光します。気温は日本の残暑のさなかからやってきてみると、想像以上に涼しく(いや、むしろ寒くといった方がいいほど)、昨日のリューベック観光は厚く着込んで出かけたほどです。最高気温13度、朝は10度ほどまで冷え込みます。厳しい残暑をお過ごしの方には申し訳ないことです。

昨日キールから出かけたリューベックは、25年前に一度訪れたことがあり、二度目でした。ハンザ同盟の盟主として栄えた時代、そのままの面影を残す街の佇まいを、久しぶりに懐かしみました。トーマス・マンのブッテンブローグの館は、最近塗り直したとかで、白いファッサードが周囲のレンガ作りの建物の中でひときわ目立っていました。

キールはかつてのドイツ海軍の軍港で、大戦時代に徹底的に破壊され、今ではクルーズ船が立ち寄る、のどかでモダンな街に変わっています。それでも一部には軍艦が数隻停泊して、かつての軍港の面影を残しています。ここから北海に抜けるキール運河も見ました。一日に多数の(数万とか、信じがたい)貨物船が往復すると聞きました。今やキールは物流の拠点でもあります。ベルギー、オランダから、ドイツ、デンマークにかけて、ヨーロッパの北部地域は、全くの低地で、デンマーク半島の根っこを横断する運河の掘削もなるほどこの辺りなら出来ると思いました。物流は海運によるところが大きいようです。

しかし島々を繋ぐ大架橋による陸路も作られており、コペンハーゲンのある島から、デンマーク本土を繋ぐ世界一長いという橋の下を昨夜くぐりました。10万トンクラスのクルーズ船(十数階建てのビルのような)が下を抜けることが出来る吊り橋です。吊り橋の両端は浅い海に多数の橋桁を設置した椅が繋いでいます。それを合わせて世界一長いと称するのでしょう。

この船には無線LANの設備があり、有料ですが、インターネット接続が可能です。これから試しにいってみます。船内のパブリック・スペースで接続可能です。うまく行けば、この通信を送ることが出来、また、毎日とはいかないかもしれませんが、続いて通信を送れるでしょう。

写真はクルーズ船の雰囲気を伝えようと、今朝撮ったばかりの上掲の写真を送ります。屋上プールは冷たく、とても泳ぐ気になれませんが、ヨーロッパの人たちはこの温度が普通なのか、けっこう泳いだり、水着姿で日光浴を楽しんでいます。

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場所:北海洋上

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